子供のまわりには、思わぬ危険がたくさん潜んでいます。日常生活において大人にとってはなんてことないことでも子供にとっては大きな危険となるものもあります。子供たちに襲い掛かる不慮の事故とはどんなものがあるのか、その予防対策についてお話しをしていきます(子供=15歳未満)。
不慮の事故ってどんなものがあるの?
不慮の事故によって亡くなってしまった子供の原因でとても多いものが下記のとおりです。
- 窒 息:0~3歳ではトップ3に入る
- 溺 水:1~14歳どの年齢にも多い
- 交通事故:1~14歳の全年齢でトップ
- 転 落:2歳、4歳で上位
窒 息
窒息を含む誤嚥(気管)や誤飲(食道)の事故は3歳までに集中しています。発生傾向は0歳が断トツで多く、なんとベッド内での窒息が最も多いです。
原 因
就寝中の窒息(口の中に食物が残っている、布団等)、食品による窒息(餅、ミニトマト、ピーナッツ、飴、ラムネ、ブドウ、球形のチーズ、おにぎりの焼き海苔等)、その他おもちゃ等による窒息(たばこ、薬の殻、化粧品、ボタン電池、包装フィルム、シール)が主な原因です。
対 策
就寝中の窒息→沈み込まない固めの敷布団を使用し、必要以上に掛布団を掛けすぎない。寝相を定期的にチェックする。就寝前や授乳後は口の中をチェックする。顔に近い部分には何も置かない。
食品による窒息→スプーンは口角の半分から3分の2程度の大きさのものを使用して、スプーンの半分の量ずつ与える。硬いものは熱してできるだけ食べやすいようにする。食後は口の中に物が残っていないかチェックする。
おもちゃ等による窒息→子供の口に入る大きさのものは全て窒息の原因になることを理解し、整理整頓を心がける。子供からできるだけ目を離さない。目を離さなければいけない時は周りにあるものをチェックしてから。
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事故事例
まみっちの子供に実際に起きた事例ですので紹介します。
●5歳の男の子が飴を舐めながら話していた時です。不意に笑いが起きた瞬間、そのまま急に動きが止まり、喉を両腕で押さえながら(チョークサイン=窒息のサイン)苦悶の表情を浮かべました。まみっちは見た目で窒息が起きたことを直感的に理解し、背部叩打法を必死に始めました。その結果、嘔吐とともに飴玉が出てきて助かりました。背部叩打法をしている間は多分短かったとは思いますが、体感はその数倍長く感じました。さすがのまみっちも目の前で我が子に窒息がおきたことで、我を失っていました。。。
今回の事例では運よく窒息を解除できましたが、もしうまくいかなかったことを思うとゾクッとします。。。皆さんも我が子が今、窒息したらすぐに行動できますか?起きてしまった時にすぐに動けるようにしておきましょう!あなたの行動が子供の命を左右します!!窒息した時の対応方法についてもブログで紹介していますので確認お願いします。
チョークサインとは
ものが喉に詰まったときに出るサインです。見落としては絶対にダメ!!
溺 水
溺水の傾向として、0歳児1歳児は浴槽内での溺水が多く、5歳以上になると海や川での溺水が多いです。溺水に対しては年齢によって場所が変わってくる傾向にあるため、それぞれに適した予防を行うことが大切と思います。
原 因
保護者が目を離すことや、ベビーバスや浮き輪等の誤った使用、危険な場所での遊泳などが主な原因として挙げられます。
対 策
浴槽内→いつでも手の届く範囲で、常に見守ることは基本です。未就学児は水深3センチでも溺れることを理解して、子供が家にいる時はお風呂の水は必ず抜く。ベビーバス等を使う際は取扱説明書どおりに使用するなどがあります。家の中だから大丈夫という油断と安心が重大事故に繋がっている印象です。
海や川→ライフジャケットを正しく着用する。これに限ります。海や川で起こる死亡事故はほとんどがライフジャケット未着用です。大切なのは、泳ぎに行くという目的に限らず、海や川に近づく可能性があればライフジャケットを着用するという意識です。ライフジャケットを選ぶ際には股ベルト付きなどの、抜け防止機能があるものを選ぶと良いと思います。他にも、帽子やサンダルが流されても取りにいかないことを子供と約束するだけでも子供の行動は変わってきます。
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事故事例
まみっちの体験ではないですが、一例の紹介です。
●キッチンでベビーバスを使用していたところ、子供一人を座らせていたそうです。一瞬目を離したすきに、ベビーバスの底に沈んでいたということです。すぐに抱き上げたが、元気がなく1週間ほどの入院となったそうです。
●昨晩のお湯がたまっている浴槽に浮かんでいるところを発見され、すぐに引き上げたが反応がなく、呼吸が停止。駆けつけた保護者が心肺蘇生を実施したことで心肺蘇生後2~3分して嘔吐。その後、泣き始めたということで、浴室までのドアに柵はなく、浴室のドアは壊れていた状況だったそうです。
●河口付近で家族で遊んでいたところ、子ども2人が沖に流されました。父親と周囲にいた目撃者が救助に向かうも4名全員が流され、行方不明となったものです。この時、全員が救命胴衣の着用はしていなかったとのことです。
交通事故
未就学児については保護者と行動することが多く、車や自転車を運転中に起きる事故が多いですので、適切にチャイルドシートを使用したりヘルメットを着用することが最も大切です。6歳未満の子供はチャイルドシートを着用しない状態で乗車させ、運転をしてはならないと法律で定められています。しかし、乗車中の事故に対して子供を守るためには身長150センチを超えるまではチャイルドシートの着用が推奨されています。子供の体格に合わせたチャイルドシートを着用しましょう!大切なのはチャイルドシートのベルトにせよ、シートベルトにせよ、体の適切な位置にベルトがあるかというのがポイントです。柔らかいお腹にあれば腹部損傷、首にかかっていれば頸部損傷に繋がります。
原 因
チャイルドシートの未着用と不適切使用が挙げられますが、子供って自分で外すようになったり、悪魔のようにぐずったりするので、ちょっとだけなら・・・の気持ちが強くなることも・・・わかります。。。・・・がしかし、心を鬼にして正しく着用させましょう!
対 策
繰り返しになりますが、チャイルドシートの着用について正しく理解し、正しく着用させる。これに尽きます。しかし、子供自身が自ら外すことができたりする年齢になると、簡単な話ではなくなるのは、経験からわかります。そんな時は親だけではなく、子供も一緒にチャイルドシートを正しくつける意味を理解していく必要があるのではないかと感じます。親子一緒になって、自らの命を守っていきましょう!
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事故事例
●チャイルドシートを装着せずに保育園まで移動し、後部座席のドアを開けた際に右頭部からコンクリートの地面へ転落し、擦り傷を負った。
●保護者が自動車で自損事故を起こした。後部座席に設置されたチャイルドシートに座っていたが、しっかり固定されていたのは腰ベルトのみで肩ベルトは日頃から暴れて嫌がるため固定が緩かった。車のフレームに頭部を強打し、頭蓋骨骨折、脳損傷などで入院となった。
●駐車時に、後部座席のチャイルドシートに座っていた子どもが窓から顔を出しているのに気付かないままパワーウインドウを閉めてしまい、首が挟まり顔面蒼白になった。その後も声を出さずぼーっとしているため救急要請し、入院となった。
●停車中の自転車の前部座席に子どもが座っていた。後部座席に年上の子が乗ろうとしたところ、自転車ごと転倒して前部座席に座っていた子どもがコンクリートに頭部をぶつけた。シートベルトはしていたが、ヘルメットは被っていなかった。額に擦り傷を負い、頭部打撲と脳震とうで2日間入院した。
転 落
転落事故は多くが住居(家庭)で発生していて、子供だけで遊んでいる時に起こるのが大半です。まみっちの経験として伝えられることが一つあります。
●娘が2歳の頃、トイレの時間くらい良いだろうと少しの間、目を離した時です。部屋に戻ってみると娘の姿がなく、名前を呼んで探そうと思ったその時、2階へつながる階段からすさまじい音が聞こえて振り返ってみると、回転しながら転落してくる娘が目に飛び込んできました!急いで娘を確認すると、出血はないもののおでこのあたりに約5cmの鶏卵大のたんこぶができていました。恐ろしいのはここからです。最初は泣き声を上げていましたが、みるみるうちに顔色が蒼白となり、直後に痙攣がおき呼吸が止まりました。すぐに119番通報をしながら、人工呼吸をしました。
結果的には救急車で搬送となり、ケガについては脳内に損傷はなく、呼吸が停止したことについては泣き入りひきつけが起きたのではないかとのことで、命に別条はありませんでした。。。泣き入りひきつけについては後で紹介します。いや~子供を育てていると、本当にいろいろなことがおきます。良いことも悪いことも。。。その中で、突発的に発生する事故に対する応急処置とそもそも事故を発生させない予防術を身に着けれるように勉強していきましょう!
泣き入りひきつけとは
「泣き入りひきつけ」は、特に子供に見られる一種の発作で、激しい泣きや興奮によって引き起こされることがあります。この状態では、子供が一時的に意識を失ったり、体が硬直したりすることがあります。通常は一時的なもので、数分以内に回復しますが、心配な場合は医師に相談することが重要です。お子さんの健康に関することなので、専門家の意見を仰ぐのが良いでしょう。
階段転落事故を起こしてから、階段に転落防止柵を設置して以降事故はなくなりましたが、本当は事故が起きる前に設置しておくべきだったと悔やみましたが、時すでに遅し・・・。皆さんは事故が起きる前に設置をおすすめします!やっぱり予防が大事なんだと痛感します。。。実際に設置したのは下記のものです。
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原因
子供を一人にする、窓を開けている時の安全対策をしていない、ソファーや椅子に登った後、窓を開けられるなどがあります。気を付けているつもりでも、子供の行動は考え得る更に上をいくこともあるので、日頃の危険場所のチェック+色んな危険可能性を想像しておくことも必要ですね!
対 策
高い場所にある窓には転落防止柵を設置したり、窓やベランダの手すり周辺には足がかりとなるものを置かないだけでも十分な対応策になりますので、ぜひ皆さんやってみてください。まずは危険個所をチェックして、危険ポイントの排除を行うことが大切です。
ちなみに、子供の落下高さの危険度は当然ですが大人とは異なりますので紹介しておきます。2歳以上では1.5m以上から、2歳未満なら0.9m以上からの転落が特に危険な目安となりますので参考までに。
事故事例
●家族を見送るために、ベランダの手すりを鉄棒の前回りのようにつかんでいたところ、前のめりにコンクリートの地面に落下した。全身の打撲のため入院となった。(5歳)
●2階リビングのソファの背もたれに登り(高さ約110cm)、窓(高さ約130cm)の鍵を開けて、窓から4mほど下の地面に落下。顔、腹部、左足、左腕に擦り傷を負った。(2歳)
●ギャーという子どもの泣き声がして探すと、網戸にしていたリビングの腰高の窓が全開になっており、約5m下のルーフバルコニーに落下していた。大腿骨骨折のため入院となった。窓のそばには高さ50cmほどの机とソファを置いていた。(1歳10か月)
●3階の自宅にて、遊んでいた子どもの音がしないことに気付き探したところ、出窓の網戸が破れており、建物の外に落下している子どもを発見した。全身打撲、脳損傷による意識障害、肺挫傷のため入院となった。換気のために窓を開けており、窓際にベッドを置いていた。(4歳)
●自宅2階の部屋で年上の子どもと一緒に遊んでいた。本人が窓際に椅子を移動させて登り、窓枠に腰かけた。網戸にもたれかかってぼよんぼよんと反動で遊んでいたところ、網戸が外れ、窓枠から外のウッドデッキの上に落下した。顔面や骨盤の骨折、内臓損傷を負い集中治療室へ入院となった。(5歳)
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